こんにちは!ぜろねこ(zero0necco280/@ray0_nya3)です。
突然ですが、「アスペルガ―」と「ADHD」を併せ持つとどうなるか?って気になりませんか?
併発するとはよく聞くけれど・・・どうなるの?
正直、わかりづらいですよね。
今回は「ADHDとASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー)を合併すると、どんな状態が起こるのか」を詳しく書いていきたいと思います。
Contents
ADHDとASDを合併を同時診断出来るようになったメリット
ADHDとASDは併発します。
発達障害自体がグラデーションのような概念なので、純粋な「ADHDのみ」、「ASDのみ」など白黒はっきりしたような人はむしろ少ないのではないか?と思います。
と、いうのも、今までの息子の診断名が「自閉症スペクトラム+知的障害(中)」に、今年「ADHD」も新たに追加されたばかりでした。
息子の主治医の先生は、「なぜADHDとASDを一緒に診断しても良くなったのか?」と、患者さんから時々質問を受けるそうです。
「患者さんに専門的な説明をする訳にもいかない(2019/10/19追記:診断基準の改定など、とざっくりお話しされるそうです)ので、『本人を特性をわかりやすく説明するため』とお伝えしています」話していらっしゃいました。(他にも、家族を救うために診断名をつけるケースなどもあるそうです。)
「???一体どういうことなのか?」と思ったのですが、以下の理由からだそうです。
「自閉症スペクトラム(ASD)はADHDと以前は同時に診断できなかったんですね~。でも、現在は診断基準などが改訂(dsm-5)されて、ADHDとASDを一緒に診断できるようになったんです。例えば『落ち着きが無い』とか・・・この子にはADHD的な所があるなぁって思ったときに、ADHDという診断を付けることで、説明をわかりやすくすることが出来るメリットもあるんですよ。」
とのことでした。
以前、「診断名にはあまりこだわらないほうがいい」、と私は主治医に言われたことがあるので、「そういった捉え方や考え方も出来るのかぁ~。」と目から鱗でした。
でも、「診断名がその人を語る、わかりやすいトリセツに出来る」というメリットを説明されたら、なんだか納得ができた気がします。
あくまで「診断名」は、本人を理解する上での情報です。
その人自身を本当に理解し、必要な支援を行うためには常に相手に向き合って考えなければなりませんね。
尚、今年の一月に、ADHD&ASDの併発を科学的に解明する方法が開発されたみたいです。
時間はかかると思いますが、一般的に普及したらいいのになぁ♪って思います。
(2019/11/10追記)ADHDとASDの併発、合併、診断基準に関して
ADHDとASDの併発に関して、専門的ですがとてもわかりやすい記述をされている本を見つけました。
私の言いたい事も代弁してくださっていたので、以下引用させて頂きます。
しかし2013年にアメリカ精神医学会から発表されたDSM-5という診断基準から、ADHDとASDの併存も可能と変更になりました。日々大人の発達障害の方の支援に当たっている者としてはこの変更は実感に合っていると感じます。ADHDとASDどちらの特徴も持っている人は少なくない印象です。(中略)
ただし実際には専門家でも「衝動的に行動している(ADHD的)」のか「社会性の難しさから空気を読んでいない(ASD的)」のかどちらか判断がつきづらかったり、「過度に集中している(ADHD的)」のか「こだわりから作業を続けている(ASD的)」のか判別しづらいことがあります。そのため当社(株式会社KAIEN)では診断名にこだわらずに個別に要因を分析して具体的な方法を検討するようにしています。
出典(引用元):「知ってラクになる!発達障害の悩みにこたえる本 (P.222~223)」/鈴木慶太・飯島さなえ 共著
ADHDとASDを合併していると何が起きる?
「ADHDとASDを同時に診断できるようになったのはわかった。でも、そもそも併発をしているとどういう事が起きるの?」
と思った方もいるのではないでしょうか?
そこで、私と息子の行動を例に「ADHDとASDを併発して、実際に起きること」を、以下にまとめてみました。
- こだわりが強い為、ハマると作業に集中できる。(ASD)しかし、飽きるのが早いので、ずっと同じことは続けられない(ADHD)
- 新しいことを次から次へと思いつく。(ADHD)しかし、一度決めた自分ルールを破りたくないので実行しない場合も多い。(ASD)
- 初めてのこと/未経験の事柄は未知の世界、恐怖(ASD)。だけど、「面白そう、やってみたくなるような初めてのことや、新しいこと」には、即行動&猛突進(ADHD)
- 散らかっている部屋で、あちこち散らかっているとどこから手をつけたらいいかわからない。(ADHD)しかし、気になった点があればマイルールの上でこだわり続けて細かく掃除をする。(ASD)
- 思ったことを衝動的に発言(ADHD)、それを言うべき場かどうかわからない(ASD)→半端に人の気持ちがわかるので、後々罪悪感に苛まれ大後悔(ADHD)
人によって全く特性の現れ方は異なりますが、おおまかに身近な例をいくつか挙げてみました。
ここで一つ言えることは、ADHDの特性とASDの特性が双方を打ち消しあったり、まるで矛盾しているような状態になりがちだ、ということです。
これが、メリットなのか?デメリットなのか?
私なりの考えで恐縮ですが、次でまとめて述べさせて頂きたいと思います。
ADHDとASDを併発していることはデメリットなのか?
例えば、「ASDの(同じことをずっとやり続けられる)特性と、ADHD(飽きっぽくて、ほかのことがやりたくなる)特性」を同時に持っている場合。
同じことをずっとやり続けられる特性は、職種によってはとても大きな武器になるかもしれませんよね。
でも、ADHDの特有の「飽きっぽさ」が出る時、ASDの特性「同じことをずっとやり続けられる特性」がうまく生かせない場合があります。
また、悪いことばかりではありません。
「飽きっぽい、新しいことが好き」→「興味があれば打ち込める」→「同じことをずっとやり続けられる」、といった活かし方も、人によっては出来るかもしれないのです。
相反する特徴を持ちつつ、自分の特徴を洗い出し、うまく生かせればプラスにもなり得ます。
わたしはADHDとASDの困った部分の特性を分けて書き出してみて、後々どうすればよかったのか?を考える癖をつける練習をしました。今もやっています。
また、具体的な対処法などがわからない場合は聞きやすい同僚や先輩に聞いて、今後に生かすという手を使います。
そして、教えてもらったら必ず最後に「ありがとう」のひとことを添える。
たったそれだけのことですが、周りの反応も違うし自分のこともなんだか好きになれそうな気がします。(笑)
なんかできなかったことが、次は「できそう!」な気持ちになれる。
以下の記事も、とても参考になりますので併せて是非ご覧ください!
まとめ
今回は「ADHDとASDを合併、併発するとどうなるのか?」を書いてみました。
双方の特徴を練り合わせたような特性になりややこしいですが、言い方によっては「2つの武器を持つ強者」な気もします。
もしゲーム好きな方は、
「2つの障害が混ざっているからつらいんじゃない。自分は、2つもチート能力を手に入れた異世界人」
という設定がある前提で動くと、なかなか面白いですよ。